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現代音楽を演奏してきました 

ケルン音大に、ベネズエラから勉強しに来ているラファエルというチェリストがいるのですが、昨日、そのラファエルの卒業試験でした。

彼は室内楽学科の現代音楽専攻という珍しい分野を勉強しているのですが、昨年から縁があってたまに一緒に演奏しています。

ということで、今回も彼の卒業試験の手伝いで、ジョージ・クラム George Crumb という作曲家の VOX BALAENAE (クジラの声)という曲を弾いてきました。


この曲は、フルート、チェロ、ピアノというトリオの編成なのですが、18分ほどかかる大きな作品で、卒業試験でも最後を締めくくるプログラムとなっていました。

今年の5月くらいには楽譜を渡されていたのですが、合わせが始まったのが結局10月中旬!?

遅すぎます…というのも、ピアノパートに大きな問題点がいくつかあり、それをなるべく早く解決したかったのです。



例えば、今回のピアノパートには、内部奏法(ピアノの中を使った演奏方法)が多く出てきたのですが、どう考えて見てもスタインウェイでは演奏不可能な部分があったりしました。

ピアノという楽器は、どのメーカーでも鍵盤上はほぼ統一されているのですが、内部は各メーカーによって、あるいは同じメーカーでも大きさによって、異なります。

そのため、ヤマハで演奏可能でもスタインウェイでは無理、ということが起こり得るのです。

またこういうことがあるのも現代音楽ならではで、これを解決していくのもひとつの醍醐味なのかもしれません。



3人での合わせは、毎回何かしらのハプニングが起き、本当に笑いが絶えませんでした。

例えば、本番直前の合わせの日。

曲の一部に、ピアノの弦の上にガラスの棒を置いてフォルテで演奏しろ、という指示があります。

そうすると、ジャンガジャンガと激しい音がなるのですが、この部分を演奏している最中、突然ピアノの調律師が入ってきました。

また作曲家の指定で、僕たち3人は演奏中に黒いマスクを被っていたのですが、その入ってきた調律師は3人を見るなり、驚いた表情を見せ、フルーティスト、チェリストを見ないふりをしてピアノに向かってきます。

面白い音がしたので入ってきた、ということだったのですが、ピアノの中を見るなり激怒!

「何をやってるんだ!大学のピアノの中でこんなことするのは禁止されているんだ!ピアノが駄目になる!」などと、苦情を言ってきます。

それもそのはず。

ガラスの棒だけではなく、クリップやら工具などを置いていて、さらにピアノのダンパーの部分には音程がわかるようにシールを貼ったりしていたのですから、ピアノの調律師からすればたまったものではありません。

「こういうことするからピアノが駄目になるんだぁ!」などと言われても、作曲家の指定ですから…という言葉を呑み込んで、仕方なく全ての道具を撤去、そして合わせは終了です。

本番直前の大事な合わせだったのに…もう笑うしかありません。



このようなハプニングもありながらなんとか本番を迎えたうちらは、昨日、なんとか無事演奏を終えてきました。

現代音楽というと、難しい、理解不能、などといった声も聞くのですが、演奏者側からすると、意外と明確だったりします。

この曲のおかげで、現代音楽に対する偏見や不安もなくなり、少しづつ興味が湧いてきました。

日本の大学時代の先生も現代音楽専門でしたし、これから現代音楽を中心にやっていくのも悪くないかな、と思う今日この頃です。



この曲の演奏動画をのせておきます。

時間ある時にでも見てみてください。






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プロフィール

さちお

名前:吉田幸央(よしださちお)
出身地:横浜
誕生日:6月28日
血液型:B型RH(-)
星座:かに座
趣味:ビリヤード、読書、スポーツ観戦

国立音楽大学ピアノ科卒業。同大学大学院を修了。ドイツ国立ケルン音楽大学にてDiplomを取得して卒業。2009年日本帰国後より、横浜みなとみらい小ホール、仙台・楽楽楽ホール、ケルンBechsteinhausの各地でソロリサイタルを開催。ピアノソロ以外にも室内楽や声楽の伴奏など数多くおこなっている。また姉妹兄弟オペラユニット『Mirrors(ミラーズ)』のメンバーとして活動する一方、東日本大震災復興支援のチャリティーコンサートや被災地での演奏にも参加している。これまでにピアノを片瀬敬子、佐野幸枝、渋谷淑子、今井顕、ヴァシリー・ロバノフの各氏に師事。

チケット問合せ、演奏や伴奏、レッスンなどの依頼は
pianosachio@yahoo.co.jp
からお願い致します。

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